Iron Leaf

ガンプラやジオラマや模型業界のアレコレのブログです

ガンプラのジオラマが難しいと感じるのはなぜ?

どうもEXAMです。

今回の記事は以下の構成となっております。

ガンプラの流行りについて

ジオラマの知識を得るにはどうすればいいの?

 

 

 さて、ガンプラが初めて生み出されたのは1980年、今から40年以上前のことです。

 この頃のプラモデルと言えば、戦車や軍艦といった、今でいうスケールモデルが主流でした。

 そのためガンプラもまた同じく、「スケールモデル」の文脈で作られていたようです。

 具体的に言えば、キレイに作るのではなく、ウェザリングを施しジオラマにするというのが最後の到達点だったようです。

 というのも、当時ガンプラ業界に衝撃を与えたと言われている「How to build Gundam」という書籍があるのですが、この本の中盤はウェザリング、後半はジオラマに関する記事が多くなっています。

 昔の書籍を漁ってみれば、ジオラマを作るのは割と当たり前に扱われている節がありますが、これはタミヤ(戦車模型で有名なプラモデルメーカー)が大きく影響していると思われます。

 

 それはさておき、現在ではどうでしょうか?

 率直に言えば、ガンプラはキレイ系が主流であり、ジオラマを作る人は皆無です。

 作ったことがあると言う方は少なからずおられますが、作れるというレベルにある人はほんの一握りでしょう。

 これはオラザク選手権(月刊ホビージャパンという雑誌が年に一回行うガンプラのコンテスト)を観察すればよく分かります。

 第20回まではジオラマ部門があったのですが、この時の全参加者約1300人に対し、ジオラマ部門の参加者はその中の約100人です。

 これだけを見ればジオラマを作っている人は全体の10%以下の人しか作っていないということになる訳ですが、それだけ今はキレイに作るのが主流と言えるでしょう。

 

 

 では、なぜジオラマを作る人は少ないのでしょうか?

 1つはジオラマの作り方を知るための媒体が無くなったことに起因します。

 ガンプラを作る方が一番読む雑誌は何かと考えた時、それは恐らくホビージャパンではないでしょうか?

 ホビージャパンは最新のガンプラキットの最速レビューをしたり各模型メーカーの販促を担っているという側面があるのですが、この雑誌はジオラマに対するやる気は限りなく0です。

 年に1,2回ほどジオラマの作例が掲載されることもありますが、作り方は文章のみでその文章も端折りまくった結果、素人が読んでも何も分からないような薄い内容です。

 それに反しキレイなガンプラの作り方や作例は毎月のように掲載されていたりと、雑誌の姿勢としてキレイなガンプラを押し出しています。

 これは雑誌の立ち位置としてビギナーに寄り添うためとは思いますが、結果としてジオラマの記事は全くと言っていいほどなくなりました。

 では、ジオラマの作り方はどこで知ればいいのかという話にもなりますが、「アーマーモデリング」がおススメです。

 この雑誌はAFV(戦車模型)をメインに取り扱っている雑誌ですが、高い確率でホビージャパンと同じコーナーに置かれています。

 戦車模型はジオラマを作るのが割と一般的であり、そのためジオラマの作例も頻繁に掲載されます。

 当然その製作方法も掲載されており、それを読めば誰でも作れるようになるとは言えないまでも、確かな情報を得ることができます。

 しかし、ガンプラモデラーがこの雑誌を読むということは私の周囲に聞く限りあまりないようです。

 当たり前ですが、キレイ系の作品を作りたい方はウェザリングの情報やジオラマの情報よりも、キレイな筋彫りやデカールの貼り方を知りたい上に、戦車に興味がないんですよね。

 

 

 こうしてガンプラジオラマの作り方はメジャーな雑誌に取り上げられないまま今に至る訳ですが、ではネットではどうでしょうか?

 私が初めてガンプラジオラマを作ったのは中学3年生の時、2007年頃のことですが、当時はネットで調べてもロクな情報がありませんでした。

 しかし、今調べてもあまり良い情報というのは出会えません。

 「100均の材料だけで簡単製作」や「素人でも簡単ジオラマ」という感じの記事が見つかりますが、本格的なものを作りたいと考えた時には物足りない内容です。

 YoutubeにもそういったジオラマのHow to動画がありますが、参考になるものはかなり少ない印象です。

 つまるところ、ネットで調べてもあまり頼りになる情報は出会えないわけですね。

 (参考になるサイトが皆無と言う訳ではありませんが、知らないでたどり着くのは大変です……)

 このブログはそういった方の助けになればと思い書いてますので、読んでいただければ幸いです。