転売屋を叩く前に考えたい事
転売屋を叩く前に考えたい事
この記事では以下の要項となっております。
・転売屋は基本的に何の役にも立っていない邪魔な存在である
・転売屋を私たちは感情で叩いている
さて、近年話題に上がることの多い転売屋ですが、彼らはどこにでも現れます。
サブカル界隈で言えばPS5やガンプラやポケモンカード、大きく話題になったところで言えばコロナの感染拡大当初のマスクもそうです。
彼らがどういう理由で害悪かなんて言うのは今更語る必要もないほどですが、あえて言うならば「メーカーから購買者の元へ商品が届くまでの過程において何の寄与もしていない」という点、そして「根こそぎ買い占める」という点です。
メーカーの希望購入価格と言うものは、材料費や人件費、運送費、利益分など様々な要因によって決定されています。
それらは少なからず商品の品質であったり様々なところにいる購買者への流通など、最終的に「購買者とメーカーがWIN-WINになる」ためにかかっている経費であり、意味のある価格です。
しかしながら転売屋はどうでしょうか?
仮に10,000円の商品を15,000円で転売していたとして、その5,000円は何に寄与しているのでしょうか?
何の寄与もしていませんね。
なんなら、保証が無くなって購買者の元へ来る商品もあるという点においてはただマイナスを重ねただけです。
転売屋の中には「小売店も安く仕入れて高く売る転売行為をしているのだから私たちだけが叩かれるのはおかしい」と主張している人もいます。
しかし小売店は「安く買って高く売る」の中に「消費者の代わりに問屋から仕入れて、店頭まで流通させる」という役割を果たしているので、問屋から仕入れて購入者に売るという、小売店と同じ土俵に立ってから主張する必要があるのではないでしょうか?
他にも転売屋は「地方の人にも流通させる役割がある」と主張しますが、それはある側面においては事実ですがただの詭弁と言わざるを得ません。
なぜなら、店頭に並ばなくとも通販で買える時点で転売屋から高い価格で買う必要がないからです。
転売屋から買わざるを得ないのは転売屋が通販まで根こそぎ買い占めているからです。
そう、転売屋の根本的な害悪点が「買占め」にあります。
店頭に商品が並び続けている限り、購入者は安い方(店舗)から買うため転売屋から買う必要はありません。
転売屋が買い占め、意図的な供給不足を作り出すことでこのような「店頭に商品が並ばないため転売屋から買わざるを得ない」という状況が生まれているわけです。
さて、ここまで書いたところで一つの疑問です。
転売屋が存在し、流通の邪魔をしているのは事実ですが、どれだけ邪魔をしているのでしょうか?
いや、転売屋を擁護する気は欠片もないのですが、私たちが商品を買えないのは「メーカーの生産量が少なすぎる」のか「転売屋が買い占めている」からなのかって実は観測できないんですよね。
仮にとある商品が製造され完売したとして、私たちが観測できない情報はたくさんあります。
①生産数は幾つなのか
②転売屋が在庫として入手している数は幾つなのか
③転売された数は幾つなのか
これらが分かれば具体的な数字を持って話ができるわけですが、当然ながら把握するのは無理があります。
①はメーカーが知っていますが、②は転売屋が言わなければわからず、③はメルカリやヤフオクやamazonなど、販売窓口が多い上に幾つ売れているのかいちいち観測できません。
このような課題点があるため、転売屋の被害がどれだけなのかというのは把握するのが非常に難しいのです。
そのため、私としては「転売屋がいなければ買えた人もたくさんいたろうに!」という意見を目にすると、「それはそうなんだけど実際どれくらい変わるんだろう?」と思ってしまいます。
真面目に全てのデータが揃うと転売屋が買い占めているのは全体の0.1%でしたという結果もありうるわけで(それはそれで邪魔なのですが)
、その場合は「メーカーの生産数が少なすぎるのでは……?」という考えもまたありうるわけです。
先程「転売屋が買い占めるせいで転売屋から買わざるを得ない」状況が生まれていると記述しましたが、これもまた主観です。
発売日には買い占められて店頭では売り切れているという現象ですが、これは次の3種類の購入者によって引き起こされているのではないでしょうか?
①心から商品が欲しかった購入者
②出来る限り買い占めたい転売屋
③転売屋から買わないで済むよう発売当初に買いたいというバイアスがかかった購入者(本来であればその時買うほどの意欲が無かった人)
いままでは①だけで店頭の商品は売れていたわけです。
ところが、②だけではなく③が増えたせいで競争が一気に激化したと考えられないでしょうか?
もちろんこれは仮説ですし、具体的な数も観測できていません。
③の人も実は皆無かもしれません。
ただ、可能性としてはあるのです。
転売屋を叩くのは好きにすればいいと思いますが、実は私たちは主観に基づいた感情によって叩いており、そこに確かな根拠やデータは欠けているということを自覚した方が良いとも思います。
ガンプラのジオラマが難しいと感じるのはなぜ?
どうもEXAMです。
今回の記事は以下の構成となっております。
・ガンプラの流行りについて
・ジオラマの知識を得るにはどうすればいいの?
さて、ガンプラが初めて生み出されたのは1980年、今から40年以上前のことです。
この頃のプラモデルと言えば、戦車や軍艦といった、今でいうスケールモデルが主流でした。
そのためガンプラもまた同じく、「スケールモデル」の文脈で作られていたようです。
具体的に言えば、キレイに作るのではなく、ウェザリングを施しジオラマにするというのが最後の到達点だったようです。
というのも、当時ガンプラ業界に衝撃を与えたと言われている「How to build Gundam」という書籍があるのですが、この本の中盤はウェザリング、後半はジオラマに関する記事が多くなっています。
昔の書籍を漁ってみれば、ジオラマを作るのは割と当たり前に扱われている節がありますが、これはタミヤ(戦車模型で有名なプラモデルメーカー)が大きく影響していると思われます。
それはさておき、現在ではどうでしょうか?
率直に言えば、ガンプラはキレイ系が主流であり、ジオラマを作る人は皆無です。
作ったことがあると言う方は少なからずおられますが、作れるというレベルにある人はほんの一握りでしょう。
これはオラザク選手権(月刊ホビージャパンという雑誌が年に一回行うガンプラのコンテスト)を観察すればよく分かります。
第20回まではジオラマ部門があったのですが、この時の全参加者約1300人に対し、ジオラマ部門の参加者はその中の約100人です。
これだけを見ればジオラマを作っている人は全体の10%以下の人しか作っていないということになる訳ですが、それだけ今はキレイに作るのが主流と言えるでしょう。
では、なぜジオラマを作る人は少ないのでしょうか?
1つはジオラマの作り方を知るための媒体が無くなったことに起因します。
ガンプラを作る方が一番読む雑誌は何かと考えた時、それは恐らくホビージャパンではないでしょうか?
ホビージャパンは最新のガンプラキットの最速レビューをしたり各模型メーカーの販促を担っているという側面があるのですが、この雑誌はジオラマに対するやる気は限りなく0です。
年に1,2回ほどジオラマの作例が掲載されることもありますが、作り方は文章のみでその文章も端折りまくった結果、素人が読んでも何も分からないような薄い内容です。
それに反しキレイなガンプラの作り方や作例は毎月のように掲載されていたりと、雑誌の姿勢としてキレイなガンプラを押し出しています。
これは雑誌の立ち位置としてビギナーに寄り添うためとは思いますが、結果としてジオラマの記事は全くと言っていいほどなくなりました。
では、ジオラマの作り方はどこで知ればいいのかという話にもなりますが、「アーマーモデリング」がおススメです。
この雑誌はAFV(戦車模型)をメインに取り扱っている雑誌ですが、高い確率でホビージャパンと同じコーナーに置かれています。
戦車模型はジオラマを作るのが割と一般的であり、そのためジオラマの作例も頻繁に掲載されます。
当然その製作方法も掲載されており、それを読めば誰でも作れるようになるとは言えないまでも、確かな情報を得ることができます。
しかし、ガンプラモデラーがこの雑誌を読むということは私の周囲に聞く限りあまりないようです。
当たり前ですが、キレイ系の作品を作りたい方はウェザリングの情報やジオラマの情報よりも、キレイな筋彫りやデカールの貼り方を知りたい上に、戦車に興味がないんですよね。
こうしてガンプラのジオラマの作り方はメジャーな雑誌に取り上げられないまま今に至る訳ですが、ではネットではどうでしょうか?
私が初めてガンプラのジオラマを作ったのは中学3年生の時、2007年頃のことですが、当時はネットで調べてもロクな情報がありませんでした。
しかし、今調べてもあまり良い情報というのは出会えません。
「100均の材料だけで簡単製作」や「素人でも簡単ジオラマ」という感じの記事が見つかりますが、本格的なものを作りたいと考えた時には物足りない内容です。
YoutubeにもそういったジオラマのHow to動画がありますが、参考になるものはかなり少ない印象です。
つまるところ、ネットで調べてもあまり頼りになる情報は出会えないわけですね。
(参考になるサイトが皆無と言う訳ではありませんが、知らないでたどり着くのは大変です……)
このブログはそういった方の助けになればと思い書いてますので、読んでいただければ幸いです。